2025-03-18

皆さん、こんにちは。松戸のなないろ歯科クリニックです。
歯周病と糖尿病には深い関係があることをご存じでしょうか? どちらも日本人に多い病気ですが、実はこの二つは互いに悪影響を及ぼし合う「負の相互作用」があるのです。歯周病が悪化すると糖尿病の血糖コントロールが難しくなり、逆に糖尿病が進行すると歯周病が悪化しやすくなります。本コラムでは、歯周病と糖尿病の関係について詳しく解説し、予防の大切さについてお伝えします。
歯周病から糖尿病への作用
歯周病は、歯茎の炎症を伴う慢性的な感染症です。進行すると歯を支える骨が溶け、最終的には歯を失うことになります。しかし、それだけではなく、歯周病による炎症が全身に影響を及ぼし、糖尿病の悪化を招くことが分かっています。
歯周病が進行すると、歯茎の炎症を引き起こす細菌や炎症性物質が血流に入り込みます。これにより、インスリンの働きを阻害する「インスリン抵抗性」が増加し、血糖値の上昇を引き起こします。つまり、歯周病があることで糖尿病のコントロールが難しくなるのです。
また、歯周病による慢性的な炎症が体内の炎症レベルを高め、糖尿病の合併症のリスクを高めるともいわれています。心血管疾患や腎症など、糖尿病に関連する重大な疾患を予防するためにも、歯周病の管理は非常に重要です。
糖尿病から歯周病への作用
一方、糖尿病の進行も歯周病の悪化を招くことが分かっています。糖尿病になると、血糖値が高い状態が続くため、免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。これは歯周病の原因となる細菌に対する抵抗力も低下することを意味します。
さらに、糖尿病の患者さんは唾液の分泌量が減少することが多く、口の中が乾燥しやすくなります。唾液には口内を清潔に保ち、細菌の増殖を抑える働きがありますが、分泌が少ないと歯周病菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
また、高血糖の状態が続くと血管の健康が損なわれ、歯茎への血流が悪化します。これにより歯茎の防御機能が低下し、歯周病が進行しやすくなるのです。そのため、糖尿病の患者さんは健康な人に比べて、歯周病が進行しやすい傾向にあります。
どちらも予防するのが最善
歯周病と糖尿病の関係を考えると、どちらか一方を治療するのではなく、両方をしっかり予防・管理することが大切です。そのために、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 歯科医院での定期的なケア 歯周病の早期発見・早期治療には、定期的な歯科検診が欠かせません。松戸のなないろ歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合った歯周病治療を行っています。歯茎の健康を保つためにも、ぜひ歯科でのケアを受けてください。
- 正しい歯磨き習慣の確立 毎日の歯磨きが歯周病予防の基本です。特に、歯と歯茎の境目を意識して丁寧に磨くことが大切です。また、デンタルフロスや歯間ブラシを活用し、歯の隙間に残った汚れもしっかり取り除きましょう。
- 糖尿病の管理を徹底する 糖尿病の血糖コントロールをしっかり行うことで、歯周病の悪化を防ぐことができます。食生活の見直しや適度な運動を取り入れ、健康的な生活習慣を心がけましょう。医師と歯科医の両方のアドバイスを受けながら、総合的な健康管理を行うことが重要です。
まとめ
歯周病と糖尿病は深く関係しており、一方が悪化するともう一方にも悪影響を及ぼします。しかし、定期的な歯科検診と適切なセルフケア、そして糖尿病の管理を徹底することで、どちらのリスクも減らすことが可能です。松戸周辺で歯科医院をお探しの方は、ぜひ松戸のなないろ歯科クリニックにご相談ください。歯と全身の健康を守るために、一緒に取り組んでいきましょう。