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予防歯科の「重要性」「利点」「将来性」

当院は、2020年に開院して3年が経過しました。
治療のあとに「予防歯科」に移行する患者さんも増えましたが、「今までこんな風に歯のクリーニングをしてもらったことなかったわ」というお声も多くいただきます。
予防歯科についてまだ認知されていないと感じます。
そこで、今回は予防歯科の「重要性」「利点」「将来性」についてお知らせしたいと思います。

 

予防歯科の重要性

予防歯科とは、どういうことでしょう?

虫歯や歯周病を予防するため定期的に患者さんにご来院いただき、虫歯や歯周病の有無を検査、治療をすることです。
また、日ごろの歯磨きや食習慣のアドバイス、歯のクリーニングも行います。
虫歯は痛いので予防したいと思いますが、歯周病は「歯ぐきから血が出るだけでしょう?」という認識の方がまだ多く、その怖さについてあまり知られていません。
歯周病は口の中にとどまらず、全身に影響を与える怖い感染症です。
予防歯科の中でも歯周病予防が重要な理由は、下記のとおりです。

 

歯周病菌はアゴの骨を溶かします

歯周病菌による炎症が歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かします。
そのため、歯周病は歯を失う原因の第1位です。

 

脳梗塞や心筋梗塞などに関与しています

当院では、患者さんの歯周病検査の際、歯ぐきの数値をもとにお話しします。
その際、「BOP(Bleeding On Plobing:全体の検査部位に対する出血部位の割合)」という「歯ぐきの出血率(※1)」の数値のお知らせをします。
出血率が20%以上あるとリスクが高くなります。
歯周ポケットが浅くても、その出血があれば「微量な出血を常にしている」ということです。
食事の時も、喋っているときも、飲み込んでいる可能性があります。
また、歯肉の血管からも血液の中に入ります。
歯周病菌が乗ったままの血液が全身を巡ったらどうなるでしょう?
知らない間に脳や心臓の血管を詰まらせ、それが脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性もあります。
骨を溶かすほほどの強い炎症を引き起こす細菌が全身に回る・・・どう思いますか?
(※1:出血率とは、歯周病検査《チクチク測るもの》で表計算ソフトが計算して出してくれる数値です。大人に限らず子供でも出血する子は多いです。)

 

誤嚥性肺炎に関与します

口の中に歯周病菌があるまま誤嚥すると、日本人の死因第3位の誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん:下記図参照、※1)など命にかかわる病気にも関与することがあります。
(※1:食物などが、なんらかの理由で、誤って喉頭と気管に入ってしまう状態を誤嚥と呼びます。すべての肺炎のうち、約6割が誤嚥によるものといわれてます。)

 

 

予防歯科の利点

1歯が長持ちする

歯の寿命が延び、よく噛んで食べることができます。

 

2入れ歯やインプラントよりも、最終的に掛かる費用が少ない

歯を失い、自費の入れ歯やインプラントの治療となると高額になりがちです。
予防歯科の通院で掛かる費用は1回2,000~3,000円です。
長期的に考えると、予防歯科に掛かる費用の方が少ないという調査結果があります。
また、自費の入れ歯やインプラントは高額な費用が掛かるだけでなく、治療の時間や手間(入れた後の手間も大変です)も多く掛かります。

 

3自分の歯だとおいしく食べられる

入れ歯だと、固いものが食べにくくなることがあります。
おいしくご飯を食べるためには、ご自身の歯が残っていた方が有利です。

 

4入れ歯だと味が感じづらくなる

入れ歯は粘膜の上に載せるため、味を感じづらくなることが多いです。
味覚を感じる場所は、舌(した)だけではなくて、上アゴにもあります。

 

予防歯科の将来性

予防歯科の先に、どんな将来があるのでしょうか?
以下で当院歯科衛生士が実際に関わった患者さんのエピソードをご紹介します。

 

当院の歯科衛生士が実際に予防歯科で携わった経験談 1

最近、患者さんに言われて嬉しかったのは、「自信をもって笑えるようになりました。歯を見せることが怖くなくなりました」ということです。
治療前にお口の写真を撮るときは、歯周病で歯ぐきがブヨブヨで歯も真っ黒(虫歯で歯の神経が死んでいる)だったのが、治療してキレイになり、「自信をもってマスクも外せる」と仰ってました。
その後、クリーニングにも継続して来ていただいているので、私たちも嬉しいです。

 

当院の歯科衛生士が実際に予防歯科で携わった経験談 2

ほぼほぼすべての歯が虫歯、どこ触っても何をしても痛い、食べるもの痛い、30~40代の女性だったのですが、大学病院にも行きたくなく、いよいよどうしょうもなくなって来院されました。
まずは、これ以上虫歯にならないために歯ブラシを頑張りましょう、とケアから入っていきました。
ちょっとずつ小さい虫歯から治療をはじめ、いよいよ麻酔が必要な治療になった時は「表面麻酔もしますが、ちょっとチクってはするかもしれないけど、お鼻で息をすればすぐ終わりますよ」とお話しし、「本当にどうしようもなくドキドキしたときは、私達がそばにいるし、対処方法も知っているので安心してください」と声がけを常にしていました。
結局その方は全部治してキレイになってメンテナンス(予防歯科)に移行できたので、すごく喜んでくださいました。
日々、私は患者さんの味方になってあげたいなと思っています。
「こんな磨き方だから、虫歯になったんですよ!」じゃなくて、「虫歯になっちゃったけど、今度からならないようにしようね」とお話しします。
虫歯が多い方にも、予防歯科の話をちょっとずつ小出しにして、理解を深めてもらえれば嬉しいです。
日々変わっていく患者さんをみると「ちょっと役に立てたのかな」と自分も嬉しくなります。

 

当院の歯科衛生士が実際に予防歯科で携わった経験談 3

出血やポケットの深さなど数値化した歯周病の状況や写真を毎回伝えることによって、意識がすごく変わった患者さんは結構増えています。
歯医者は基本的に「痛い時」「気になった時」しか行かなかったのに、2~3か月間隔で来てくださるようになった方もいます。
「定期的に来ているから、これ以上進まないで済むんだよね。やってなかったら、ちょっと怖いわ~」とお話したいた方もいます。
「おかげでキレイになったよ~」と言われたら「いや、○○さんがすっごい頑張って磨いてくれているからですよ」とお話しします。
そして、なるべく気持ちよく帰ってもらえればいいかなと思います。

歯医者は痛いし怖い、その気持ちだけで帰ってもらいたくないので、どこかで「よかった!」と思ってもらえればいいかなと思っています。

 

予防歯科で大切な「補助道具」とは?

「補助道具」とは

「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」です。
補助道具の役割が重要視されていない部分が日本ではまだまだあります。
「何のためにそれは必要か?」をご説明すると、「じゃあやってみようかな」となる方が多いです。

 

どうして補助道具が必要なのか?

歯ブラシだけだと7割くらいしか汚れが取れません。
歯と歯が接しているところは、歯ブラシは入りませんが糸(デンタルフロス)を通せば汚れを取ることが出来ます。
フロスが面倒くさいなら、糸ようじから始めませんか?とお話しすることが多いです。

 

「デンタルフロス」と「糸ようじ」で汚れの取れ方は違うのですか?

違います!
糸ようじの方が簡単なので使っている方が多いです。
デンタルフロスは30~40センチ出し、1回使ったフロスの位置をずらすために、指に巻き付けて違うところを使います。
汚れの除去率はデンタルフロスの方が高いです。
糸ようじは、同じ面でお掃除しているので、取った汚れをキレイなところに押し込んでしまいます。
目に見えない小さい細菌が、再度押し込められたらもったいないですよね。
糸ようじを使う場合、全部の歯で1回ずつ取り換えていたらとんでもない本数になるので、せめて右上で1本、左上で1本、右下で1本、左下で1本、最低でも4本で使い捨てでというお話をしています。

 

デンタルフロスの使い方は、診療時間内に教えてもらえますか?

はい!
本来は中指に巻くのですが、実際には難しいので親指の方が楽です。
上の歯は、親指と親指にグルグル巻いてフロスをピンと張ってお掃除がおすすめです。
下の歯は人差し指に巻いて、1か所終わったら巻き取っていくお掃除がおすすめです。
場所をずらすため、デンタルフロスは30~40センチ出します。

 

どのタイミングで補助道具を使うのですか?

フッ素や消炎作用のある歯磨き粉を使ったあとに、補助用具を使うとその作用が流れてしまうので「歯磨きの前のタイミング」がお勧めです。
「補助用具⇒水でお口をゆすぐ⇒歯磨き粉を付けて歯磨き⇒ゆすぐ」という流れです。
最後はゆすぎ過ぎないようにした方が効果的です。

 

補助道具だけでなく他の道具の相談にも乗ってもらえますか?

もちろんです。
他の口腔ケアグッズに関しても、こちらから先に患者さんに伺いこともあります。
「どれくらいの頻度で歯ブラシ交換していますか?」
「硬さはどうですか?」
「補助用具は何を使っていますか?歯間ブラシを使っている場合、サイズは?まっすぐなのか?L字なのか?」
全部聞いてカルテに書き、その方に合った方法で指導しています。
気持ちよくケアが続けられるよう、当院スタッフ一同サポートいたしますので、遠慮なくご相談ください。

 

予防歯科Q&A

Q. 子供はいつから歯医者さんに通っていいのでしょうか?

A. 歯が生えたては、お母さんが一番ドキドキするタイミングだと思います。
当院では7~8か月で、歯が生えてすぐフッ素を塗りに来るお子さんもいらっしゃいます。おうちでのケアは、口の中にモノ(歯ブラシや指など)を入れることに慣れてもらうことが大事です。
少ししか生えていない段階なら、ガーゼで拭いても効果がありますよとお伝えしています。

 

Q. 子供がギャン泣きしても大丈夫ですか?

A. はい、キッズスペースに保育士がおりますので大丈夫です。
イベントもやっていますので安心してご来院ください。



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